【概要】薬用植物栽培で農業を活性化
杵築市は、市全域が「世界農業遺産『クヌギ林とため池がつなぐ国東半島・宇佐の農林水産循環』」に認定されています。しかしながら、農場規模や主要な市場までの距離などの点で競争力は高いとはいえず、更に農業従事者の高齢化などで農地の荒廃が進んでいます。そこで、市は近年需要が高まっている薬用植物に着目し、廃校を利用した試験栽培の実施や医薬メーカーからの受注生産など、国内栽
培化に向けた取組を行ってきました。本事業ではこれまで培ったノウハウと人的資源を生かし、種苗確保から生薬加工までの包括的な事業化を目指しています。
寄附受入れの経緯・工夫
2015年から株式会社龍角散の社長が会長を務める公益財団法人などと連携して薬用植物栽培のノウハウを築いてきました。他の事業で進める「農福連携」のためにも薬用植物を栽培したい市と、原料の国内調達を目指す同社の方向性が一致したことで、事業の立案と寄附が実現しました。寄附の経緯・効果
杵築市とは歴史的な繋がりなどはありませんが、2015年以来の取組で良好な信頼関係を築いています。現在も同市と薬用植物の栽培計画について協議を行っており、今後も協力関係を継続させていただければと思います。
【成果】薬用植物の生産地としての認知度がアップ
- 市民、農業従事者向け薬用植物基礎講座を実施(全9回)
- 薬用植物基礎講座実習者から栽培ボランティアを募集したところ、計67名が参加
- キキョウやカワラヨモギなどの薬用植物の出荷量が増加
【事業分野】産業振興
【事業期間】2018年4月~2021年3月
【総事業費】20,336千円
【寄附額】16,000千円(2020年9月末現在)
【寄附件数】2件(2020年9月末現在)
【寄附企業名】株式会社龍角散